ハーボットのりんいちが笑ってる・・・
頑張って更新しようと思う。
で、今回の顛末ですが、始まりは10日ほど前のことでした。
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(22日)
この日は姉(会社の先輩・血の繋がり無し)の友人宅に産まれたばかりの赤ん坊を見に行った。
友人宅を辞した後は、姉とメシ食って本屋などをブラついて「ああ、平和だなあ」とニコニコしていたものだったのだが。
そこに、母から一本の電話が。
母「お父さんが居酒屋で倒れて救急車で運ばれたって!!(泣)」
はぁ!?なんだそりゃ!!
いい歳して急性アル中か!?
もー、僕の平和を乱さないで欲しいよな・・・プリプリ・・・
姉をご自宅までお送りして、車を銀座方面へ走らせる。
−−−
もともと、うちの親父は酒好きだが酒に強い方ではない(そのへんは僕と一緒)。
飲んで帰ると大抵デロデロになっているので、毎度「飲まなきゃいいのに・・・」と思っていたものだが、今回はそれが極まったか。
そもそも
高血圧で薬常用してる人間が酒を飲むなと。
野郎、二度と飲みに行こうなんて考えないようにキッチリシメてやる・・・!
−−−
到着した病院では、母、一緒に飲んでいた父の同僚に加えて、父方の親戚一同まで勢揃い。
・・・なんだこれ。なんだこの状況。
やがて担当の医師に呼ばれ、病状の説明を受ける。
脳出血です。
これから一、二時間がヤマです。
助かったとしても、脳のダメージによる麻痺が残り、リハビリが必要になります。
・・・え?
・・・ねえ、これ、何かのドラマの撮影?
あ、あはははは。何言ってんだか。そんなこと実生活で起こるわけないじゃん。
夢だ夢。夢見てんだよ。悪い夢。
殴ったら目ぇ覚ますんじゃないかな。
この医者が。
現実だった。
「・・・ちっと煙草吸ってくるわ」
言い残して、病院から離れたコインパーキングに停めた車の中で、一人で泣いた。
神様、あんたなんかうちの家族を目の敵にしてないか?
離婚騒ぎでゴタついてたのもようやく一段落して、これからまた頑張っていこうって時に、なんなんだそりゃ。
そんなに贅沢なことは望んでないはずだ。
金なんかあんまり無くてもいいから、毎日フツーに過ごしていたいだけなのに。
なぜ、人生はこうもままならないのか。
なんか、もういいや。
もう、疲れた。
もう、めんどくさい。
−−−ここらへんの思考の流れはちょっと省略−−−
というわけで、持ち前のポジティブさを取り戻した僕は、病院に戻ったのだった。
CTによる検査の結果、幸いにも出血は既に治まっているとのこと。
とりあえず最初のヤマは越えたわけだ。
見ろ。まだ何にも終わってなんかいないんだ。
親父は全然生きてるし、これからきっとガンガン良くなる。
なのに一人息子が下向いててどうする。
明日から、頑張ろう。
母を乗せて、車で家に帰りついた頃には日付が変わっていた。
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(23日)
朝から電車で病院へ。
親父は集中治療室で管をバスバス繋がれた状態でガーガーいびきをかいて寝ている。
とりあえず話しかければ目を開けて反応するが、またすぐに眠ってしまう。
脳にダメージを負うといびきをかく、って話は聞くけれど、うちの親父はデフォルトでいびきかくからなあ・・・
ダメージのせいなのかどうかは微妙に不明。
意識はあるようだが、口の呂律が回らない、左半身の自由が利かない、と、やはり麻痺が出ている。
親父の仕事は口先次第なので、なんとか回復してもらいたいものだ。
ちなみに、親父が救急隊に運び込まれたのは中央区の某病院。
蔵前あたりで飲んでいたためそうなったらしいのだが、この病院、病室は個室オンリーで、
最安値の部屋でも一泊三万円という超セレブ病院であった。
おいおい、救急隊の皆さん・・・もうちょっと気ぃ利かせて下さいよ・・・
母と二人、「せめて
新宿あたりで倒れてくれれば良かったのにな・・・近いし」とか「集中治療室にいる間はお金がかからないらしいから、
出来るだけ長く集中治療室で面倒見て欲しいね・・・」などとガチ話。
病院代もそうだが、月々の家のローンの支払も問題。
親父の仕事は完全歩合制のため、動けなくなると途端に収入が途絶える。
退院後もリハビリが必要となれば、母もパートの時間を減らさざるを得ず、つまり我が家の家計は僕の収入のみで支えなければならなくなってくる。
・・・いや、無理だから。僕の安月給じゃ無理だから。
しかも、話によると、ローンの支払に加え、親父が遠い昔に仕事で作った借金の返済もあるとのこと。
その額、月々十万円。
・・・え、僕、それ、初耳なんですけど。
どうりで妙に貧乏だと思った!!
親父だって結構稼いでるはずなのになんでうちはこんなにお金無いんだろうと思ってた!!うん僕思ってたよ!!
怖くてまだ
借金の総額が聞けません。
とにかく、早急な金策が必要だ。
−−−
で、金策その一として、会社の営業さんとバイトの打ち合わせのため新宿へ。
ちょっと前に「お寺のホームページ作ってくれる人を探してるんだけど」という話があり、この日はクライアントとの初顔合わせ。
やってきたのは上品な感じのおばさんであり、前もって聞かされていた「住職の娘」という話から
あらぬ想像をしていた僕にとっては正直ややションボリな展開ではあったが、まあそれも想定の範囲内。
しかし、想定の範囲内だったのはここまでだった。
「住職の娘」というのも間違った情報で、実際は「住職に心酔してお寺に住み込みでまかないをしているおばさん」だとのこと。
お寺の坊さんに、心酔・・・?
なんか、変じゃねえ・・・?
話を聞いてみると(というか聞いてないのに凄い勢いで話し出したのだが)、どうも寺は寺でも
加持・祈祷を専門に行う、いわゆる拝み屋であるらしい。
打ち合わせの集合時間に遅れたのも、午前中に
女子高生に取り付いた悪霊を払っていた(おばさんがじゃなくて住職が)からなのだとかなんとか。
女子高生をお払い、というくだりには
そこはかとなく惹かれるものを感じたが、問題はそこではない。
つまり、
またオカルトか。
オカルト大好きの嫁と別れてようやく縁が切れたと思ったのに、お前らはまた僕にそんな話を聞かせるのか!!
ちなみに別れた嫁は、突然分厚い占星術の本を買ってきて熱心に何か占ってるなあと思ったら
「お義母さんは6年後に病気で入院するの。これはもう決まってることだから変えようがないの」などと言い出す奴だった。
その場で嫁を入院させてやろうかと思った。主に
物理的な手段で。
まあそんな感じの夫婦生活を4年間(付き合った期間を含めるなら10年間)送った結果、僕は
その手の話に対して極度の嫌悪感を抱く人間になってしまっていた。
怖いとかじゃなくて、超ムカツク。
もっと具体的に言うと、
細木なんとかとか
江原かんとかとかをテレビで見るたび
「早く死んじゃえばいいのに・・・」と思うような感じである。
その僕に!拝み屋の!ホームページを作れと!
おいおい・・・話が全然違うじゃんかよ・・・
そんなんだと知ってたら来なかったよ・・・
とはいえ、
「ページあたり一万円」という予想を上回る報酬と、
「おばさんの娘さんが今年18歳」というよもやま話を聞くに及び、
僕は笑顔でこの仕事を引き受けることにした。
やっぱり
仕事に私情を挟んじゃダメだよね!!
加えて、ここニ、三ヶ月で親父、母方の祖父、従兄弟と、親族内で入院者が立て続けに3人出ているという気持ち悪い状況もあり、お払いというのもアリかなあ、とちょっと思ってみたり。
僕個人の主義主張はとりあえず置いといて。
−−−
夜は夜で、いつものバーにて友人のR氏に相談を持ちかけてみる。
薬剤師という仕事柄、そっち関係には強かろうと思ったので。
結果、いくつか有益な話も聞けた。
やはり持つべきものは友人だ。
あと「金貸してくんない?」と率直なお願いも投げてみたが、「いや、ホラ、マンション買ったばかりだから・・・ね?」とやんわり断られる。
IT長者の友人が欲しい。
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長くなったんで、続きます。